BeCOM presents
すきくる的課外授業
2007課外授業2時間目♪
日時:平成19年11月27日(火曜日)午後7時半から午後9時
場所:南町青年館
タイトル:『銚子”あるもの探し”活動報告』
講話者:佐野和紀さん

“銚子・角巳之・三代目”
http://choshi-kadomino.blog.ocn.ne.jp/kamabokoya/
 
タイトルは・・・「銚子”あるもの探し”活動報告」。

佐野さんが、人との出会をとても大切にされていらっしゃることは、ブログからもしばしば感じられますが、お話をうかがいながら、偶然の出会いを、自らの歩みを支える力にする強さとやさしさのバランス力に改めて感じ入りました。
銚子で学び、大学生になって東京へ。ご自身の成長と共にあるよき先輩やご友人とのつながりからお話ははじまりました。

その後、商社で食肉を担当し、全国のスーパーマーケットを駆け回ったサラリーマン時代に
流通システムの真っ只中で、消費者の素顔、生産者の本音を「知る」という言葉以上に思い知らされたこと、そしてそのことを全身で受け止められたことが、次の決断につながっていったのでしょう。

一気に起こる、「食」をめぐる諸問題・・・BSE,O−157 そして偽装事件。
なぜこうなってしまったんだろう?という疑問を抱えて日常を過ごすのか、
なぜ?の答えを導くための決断をし、悩みながらも行動をするのか。
佐野さんは迷わずに後者を選択されることになります。

「正しい知識をもつ努力をし、自らの選択に責任を負う分別をもつ。」
銚子に戻り、課題と真正面から向き合うこと選んだ佐野さんの生き方そのものが、解決へ向けた提案になっています。

視野はあくまで広く、しかし足腰を鍛え、大地をぐっと踏みしめる。
現在、佐野さんの日常は、ブログにより配信されていますが、多岐にわたるトピックを独自の視点で怖がらずに書き綴る潔さと、時代を見極め進もうとする勢いが何よりの魅力です。

ため息が出るような美しい銚子の風景写真をご持参くださいました。こちら側に目があってこそ見えるという当たり前をつきつけられている気がしてドキリとします。
ない、ない、ないのではなく、目を凝らせば(そう、COM杯でも語られるとおり!)、ある、ある、あるに気づきます。

その「ある」ものをどのようにして発信するのか、どのようにして育てるのか。
具体的にどうしていくことが必要なのか。

コミュニケーションする力。上手な役割の分担。
生産者の通訳は誰だ。
食べることは生きること。
どうやって食べているのか?誰と食べるのか?何を食べるのか?

次々と飛び出す言葉に込められた思いを聞きながら、私自身がこのところ少しだけ実感していることに近い思いを感じました。
「いずれにしても、たぶん時間はかかる。だから本当の成果を見届けることができないことは覚悟しておかなくっちゃいけない。」

「銚子に戻って悔いはないか?」
その問いに、胸をはって「ない」と答えられる今を語ってくださった佐野さんに心から感謝です。
2回目にして夜話会が進行形だからおもしろいことに気づきます。
お話の続きがどうしようもなく気になるのです。

(2007.11.28 BeCOM 西田美樹)